管理人のブラジル回想記

 

番外編No1

 

番外編として、ブラジルでのサッカー観戦について書きます。

 

日本のように、気軽に女の子が『…くんかっこいい!』のような感覚では、とてもスタジアムには行けません。

命がけ…と言っては大袈裟かもしれませんが、本当に狂ったサポーター達は、時に暴挙を犯します。

特にクラシコと呼ばれる名門クラブ同士の対戦では、日本人はヌメラーダと呼ばれる指定席に入るのが無難です。

アルキバンカーダと呼ばれる立見席に入るのは勇気がいります…。


ちなみに、僕は一度だけアルキバンカーダに入ったことがあります。

95年のブラジル全国選手権、サントス対バイーアの試合でした。

試合の内容は、アウェーのバイーアが先制し、審判の不可解なジャッジに抗議したGKのエジーニョ(ペレの息子)が退場になるなど、サンチスタ(サントスサポーター)には納得のいかない試合となりました。

で、僕と友人は1階のアルキバンカーダにいたのですが、審判の判定がバイーアに傾く度に、頭の上から色々飛んできて、非常に怖い思いをしました…。

飛んでくるのは、紙コップやアイスの棒ならかわいいものですが、サンダル、アスファルトを砕いたと思われる石、火のついた花火等…。

試合は、10人になったサントスが2点のビハインドを跳ね返し、3対2で勝利。

 

逆転ゴールを決めたジャメーリ(元レイソル、エスパルス)が、僕らの目の前でガッツポーズをするなど、アルキバンカーダでしか味わえない興奮もありましたが、側にいたサンチスタが興奮のあまりにフェンスをよじ登り、警官に警棒で叩き落とされるなど…とにかくアルキバンカーダは危険なので、観戦にはお勧めできません。

変にどちらかのチームのユニフォームを着ると、相手チームのサポーターの標的になりますのでご注意を…チームカラーの服もお勧めできません。

余談ですが、95年のサンパウロ州選手権、サントス対パルメイラスでは、パルメイレンセ(パルメイラスサポーター)が、サントスにリードされたことに腹を立て、手製の爆弾を投げ込みました。

血だらけで運ばれるサンチスタを見て、寒気がしました。

その時はヌメラーダで見ていたのですが、ヌメラーダにいたサンチスタが、パルメイラスの横断幕に飛びついて破りだして、ヌメラーダでも一触即発状態でした。

試合開始2時間前ぐらいからサポーター同士、お互い罵りあってますからね…。野次も、とても訳せないような罵声を浴びせたりは当たり前です。

日本のように、選手名を連呼するような応援はほとんどありません。チームをサポートするわけで、チーム名や愛称を叫ぶスタイルの応援です。

移籍した選手には、容赦なく『裏切り者』の罵声を浴びせます。

応援するチームが変わることが、ブラジルの男性にとって、一番恥ずかしいことで、『ウ゛ィアード(おかま)』扱いされます…。

見ているぶんには楽しいですが、日本ではモラルのある観戦をと思います。

ただ…あれだけサッカーで興奮できるのって、ある意味羨ましいですよね。

見る目も肥えてますから…見習うことも多そうです。

 

続く