管理人のブラジル回想記
No10
フィジカルトレ。
要するに体力の向上のためのトレーニング。
プレパラドール・フィジコ(フィジカルコーチ)のオズニーは、名門ポルトゲーザのフィジコも勤める。
鬼だった。
走る、跳ぶ…とにかくキツい。
『私の練習は厳しいが、この練習に耐えなければプロにはなれない』
オズニーの言葉は、未だに忘れない。
一晩だけペッチーニョという選手の家に泊まることになった。
こいつも元サントスの選手。
人なつっこくて、信仰心の厚い奴で、ブラジル人特有のお節介な奴。
図々しく、僕のお金でお菓子を買い、自分の彼女の前では、かっこつけてアイスを奢る…。
しかも、都合が悪くなると『ああ…神様…』なんだ?こいつ!
むかつくことに、こいつの彼女のヘナータが可愛いときてる。
『ああ…神様…』と言いたいのはこっちだよ、全く…。
練習もシーズン前ということで、フィジカル系が中心。
砂浜の7km走はかなりキツかった…。
紅白戦に初めて混ざったときは、何もさせてもらえなかった。
判断が遅れると、すぐに足を取られる。
日本よりプレッシャーが無いようでいて、局面の激しさは日本の数倍!!
帰りのバスで、凄く凹んだ…。
気分転換のために、バスの中で寝ようものなら、いたずら好きのブラジル人、頭に向かってボールを投げてくる。
結局バスの中で眠れないまま、悔しさに暮れていた。
続く