管理人のブラジル回想記

No18

 

日本に着いた。

クソ暑い。

蒸し暑い。

 

5月26日、僕は日本に帰ってきた。

たった一ヶ月だったけれど、初めてのブラジルだった。

とりあえず、いつもの公園に行き、ボールを蹴った。

草が伸びている。一番植物は成長する時期だったしな。

知り合いのおばさんに声をかけられて、ブラジルから帰ってきたことを伝える。

やけに日焼けしていた僕を見て、妙に納得していた。

 

さあ、次のブラジル行きの準備だ。

ポルトガル語、フィジカルトレetc…

セイジやヒロイシに逢い、ポルトガル語を話したら、大袈裟に喜んでくれた。

 

そんな時僕に、SOSが!

『トモさん…助けてください…』

なんのこっちゃ…?

 

山梨小学校の体育館。

僕が不在だったため、鍵を開けたりという雑用を、後輩に頼んでいた。

そこにブラジル人が大勢押し掛けていた!

しかも30人ぐらい!

 

勘弁してくれよ…本音だった。

 

わがまま放題のサッカー好きオヤジが一人だけいた。

本当にわがままだった。

ゴールが入っていないのに、『入った!』と大騒ぎ。

言葉の壁がある連中は、もうお手上げだったという。

 

ああ、結局間に入らないと…。

 

ある意味ポルトガル語の勉強にもなったけど、今思うと残念でならない。

その日を最後に、セイジとヒロイシ、セイジの兄貴シャンジ以外のブラジル人は来なくなってしまった。

 

僕は、もう少し彼らの味方ができなかったかな。

心が痛んだ。

 

続く