管理人のブラジル回想記
No20
ミナス・ジェライス州、イタジュバ市ユーラカンFC。
到着してすぐ、ケンジさんに抗議した。
『僕はジャバクアラに行きたいんですが…』
ケンジさんは、
『と、とりあえず、2週間ぐらいこのクラブにいてもらって、それから何チームかに分かれてもらいます…』
『じゃあ、僕はジャバクアラに行けるんですね?』
『そ、それは答えられません…』
まあ、しょうがない。
ジャバクアラに行きたいのはヤマヤマだったが、ブラジルに慣れていない他の日本人のためには、安全だし、いい環境ではあることは間違いなかった。
スタジアムから見えるのは山。
長距離走の練習の際、その山の頂上まで登ることになるという。
日本人ばかりなので、日本語で平気。
その環境が、僕には耐えられなかった。
別に嫌な奴がいるとかじゃない。
むしろ、個性的で、面白い奴らが揃っていた。
ただ、ブラジルに来て、日本人とサッカーしたってしょうがないじゃん!
本気でそう思っていた。
今となっては、その当時のブラジルサッカー留学には、よくあったパターンだったらしい。
夜の街も安全。
夜9時ぐらいまで、町の体育館の前で、15歳ぐらいの子が、スケボーをしたり、集まって話している。
多少ポルトガル語ができる僕は、何故か囲まれ、一瞬にして有名人になってしまった…。
なんなんだ?サントスの時よりも考えられないくらい、日本人が珍しいんだろうか?
はあ…なんか肩すかし食らっちまったよ…。
続く