管理人のブラジル回想記
No24
夕食後、散歩に出かけた。
『明後日サントス市のジャバクアラに行く』と、いつもの体育館の前で、子供達に告げる。
さすがにほとんどの子達は驚いていた。
実は、その直前の練習試合で、散々だった僕。
ノートを読み返してみると、0−6のスコアで惨敗の上に、それ以上書きたくないと書いている。
そのときはさすがにブルーな気分だった。
実は、僕はブラジルで20歳になっていた。
そのときも、子供達がしつこいくらいに『parabens!(おめでとう)』を連発してくれた。
今思えば、本当に嬉しかった。
その、12〜15歳の子供達には、女の子も含まれていた。
サントスに出発する前夜、一人の女の子が手紙をくれた。
白人の女の子だった。
そういえば、僕に熱心に色々聞いてきていたっけ。
手紙は
「日本人のいい男、あなたと出会えて、私たちはとても嬉しかったし、楽しんだ。
あなたと出会えたことを決して忘れない。
あなたのプレーを尊敬します。
あなたも私たちのことを忘れないで…
あなたが私たちの町を再び訪れることを心待ちにしています」
まあ、そんな感じの文面だった…
俺、そんなに偉い人間でもないし、正直恥ずかしかった。
手紙と一緒に、首に付けるアクセサリーが入っていた。
残念ながら、短すぎて、僕は身につけることはできなかった。
次の日の朝早く、サンパウロへ向かって、他の日本人2人と、ユーラカンを出発した。
ホドビアーリアと呼ばれる、高速バスのターミナルでは、ユーラカンの会長、アマウリーと息子のガブリエルが見送ってくれた。
実は、このイタジュバという町に、僕は戻ってくることになる。
それに関しては追々…。
続く