管理人のブラジル回想記

No25

 

サンパウロでは、ジョルジさんが待っていた。

『サイトウサン、待ってました』

固い握手を交わした。

 

サントスにストレートに向かう。

昼食はマクドナルド…日本と基本的に変わらない。

ビックマックとポテトのセットとコーラ。

『足りないでしょう…』

ジョルジさんは、もう一つビックマックを買ってきた。

いやあ…苦しい…残しませんでしたが。

 

さて、懐かしい道を走る。

両サイドの湖、ファベイラの見える斜面、急な坂道、霧が晴れると…サントスの海が見える。

もちろん、ホテル・カラベラスへ向かった。

ジョルジさんが手続きをする。

チアが僕を抱きしめる。

お手伝いの女の子達も微笑んでくれた。

多少のポルトガル語はアドバンテージ。

他の二人の日本人は、きょとんとしていた。

 

ジョルジさんがサンパウロへ戻ると、小林さんの花屋へ向かう。

小林さんも喜んでくれた。

仕事を放り出し、僕たちを『面白いところへ連れて行く』という。

面白いならついていこう…

 

港をまわり、海を見る。

そして…『窓を開けるなよ…』と突然言われた。

いかにも怪しい通り。

派手なお姉ちゃん達が歩いている。

『これはみんな売春婦だよ…』

えーーーーー!

ブラジルの現実。

怖そうな男と売春婦しか歩いていない。

バールの中にもレストランにも、いかにもその筋の人達しかいない。

日本人が歩いたら…どうなるんだろう?

 

そして、次の日、ジャバクアラへ向かった。

ホテルに迎えに来たのはクラブの役員。

 

懐かしい顔が、僕に寄ってくる。

ジュニオール(20歳以下)のカテゴリーの選手達。

明日からはまたこいつらに挑戦だ…そう思っていたのも束の間…

 

役員のひと言

『明日から、ジュベニール(18歳以下)の練習に参加してくれ…』

は?何なんだ?

 

現実を把握するのには時間がかかった…。

 

続く