管理人のブラジル回想記
No31
さて、サンジョゼから再びイタジュバのユーラカンに戻った。
サンジョゼのホドビアーリア(高速バス停)からイタジュバ行きに乗る。
ジョンが見送りに来てくれた。
その際、なぜか知らない連中がやってくる。
色々握手を求められる。なんだこいつら?
ジョンに声をかけているのが聞こえる。
『このジャポネーズは、サントスの選手だろ…』
『違う、違う…』
僕はサントスの選手着用用のポロシャツを着ていた。
これは誰からもらったのか忘れてしまったが…。
ジョンはちょっとした有名人、まあ、良くも悪くもなのだけど、サッカー関係者だから、サントスの選手と一緒にいても不思議ではなかったから。
で、イタジュバに着いた。
ああ、また戻って来ちまったよ…。
クラブに着くと、新しいコーチがいた。
ルイジーニョ。頭のはげたおじさん。
サッカーを知っているような感じではなかった。
どちらかと言えば、サッカー好きオヤジ。
『君の話は会長から聞いているよ…今日の夜試合があるから、早速準備だ…』
試合感なんかあるわけない…ゲームも1ヶ月ミニゲームしかしてないし…。
試合はマリア・ダ・フェというミナス・ジェライス州2部のプロチームとの試合だった。
10分だけ試合に出たが、もう散々…。
どれぐらいかと言えば、パスを一本も通せない。
明らかに思考のスピードが遅くなっていた…。
帰りのバスの道のりは3時間ほどだった。
僕は言葉を発することが出来なかった…。
またゼロからのスタートなんだなと改めて感じた。
続く