管理人のブラジル回想記

※実話を過去の日記に基づいて回想しております。

 

他の斡旋業者から来ていた日本人。

あまり彼らとは話をすることはなかったが、一緒にも練習は出来ないなとも思った。

正直、またかよという気持ちでいっぱいだった。

 

ホテルまでは歩いて15分ほど。

町並みは嫌いな感じではなかった。

しかし…また理想と現実のギャップに苦しむ…。

とりあえず現状を伝えるために家に国際電話。

今思えば、電話したところでどうにもならなかった。

 

次の日は、とりあえず午前中に練習。

ツータッチゲームで終了。

しかも、プロの練習なんか始まっていないし、プロ選手はハットだけ。

ジュニオールのカテゴリーが活動していたら参加するであろうアレッシャンドレと、年齢だけならその下のジュベニールに当たる歳のセノーラ。

あと近所のサッカーの少し上手い奴二人。

4対4のツータッチゲーム。

それだけ。

本当に午前だけ。なんだそりゃ。

 

次の日は完全に練習ないし。

 

ホテルのテレビをつければサッカーがやっていた。

アトランタオリンピック予選とサンパウロ州選手権。

1日に3試合サッカーが見られるなんて、しかも、そのクラスの試合が見られるなんて、今思えば贅沢だったのだけれど。

 

次の日は午後に自主練。

いつになったら本格的な練習が始まるんだよ…。

 

やっとその次の日、3月5日に寮に入った。

他の業者が送り込んでいた日本人はもういなかった。

そして…ひどい光景を目にした。

 

何年か前からこのクラブには日本人がいたらしい。

まるで何処かの廃墟のように、マジックでの落書き。

漢字とひらがなとかだから、日本人が書いたに決まっている。

まず僕らが始めたのは、読み終わった雑誌を切り取り、その落書きの上に貼り付けることだった。

 

なんとかハットを中心に練習を始めるということになったらしい。

プロ選手の合流はもう少し後になるというが、フィジカルを初め練習を開始するという。

 

やるしかないか…。

 

続く