管理人のブラジル回想記

※実話を過去の日記に基づいて回想しております。

 

No58

 

サッカーしかない毎日。

幸せだった。

 

テレビでほぼ毎日試合が見られる。

 

サントスが好きなサンチスタの僕は、当時のサントスが好きだった。

ジオバンニ、ジャメーリ、カマンドカイア、マセード、ナルシーゾ、ジャン、エジーニョetc…

攻撃は最大の防御なり的なサッカーが好きだった。

その頃ジオバンニは、バルセロナへ移籍した。

 

ブラジルのサッカー界はタレントの宝庫。

当然、僕のいたようなクラブは選手を売って大きくなろうとする。

サンパウロFCで活躍した、アジウソンが、ウニオン・クルゼイレンセの出身選手だった。

 

とはいえ、過去の役員の使い込みなどで、むしろ貧乏の極みのクラブ…。

食事が出なくて、会長の家を訪ねたときもある。

 

会長は困った顔をして、5レアル(当時のレートだと500円くらい)をくれた。

小高と顔を見合わせて思ったのは『やった!』だった・笑

 

フランゴ・アサードと呼ばれる鳥の丸焼きを買って帰り、みんなで食べた。

普段の食事よりも豪華になってしまったという…皮肉な結果。

 

お手伝いのおばちゃんが来なくなった時期、当然、食事がなくなった。

僕は反発した。

 

体調を崩したとか、そんなことならわかる。

しかし、そうではなく、給料のことで会長ともめたとか、そんな理由だったと思う。

俺らには全く関係ないわけで、僕は激怒していた。

 

僕一人、それからおばちゃんが復帰した後も、会話を1回もかわさなかった。

それが正しかったかどうかわからないけど、どうして僕が会話しないのか考えて欲しかった。

ブラジルでも、日本でも、人間は人間。

働かざる物食うべからずだから。

 

ちょっと、まとまらないが、洗濯なんかは当然自分でやっていた。

手洗い。

他のクラブでは、洗濯機もあったけど、ここにはなかった。

それでも楽しかったな。

 

フッチボウ以外でも、僕はそんな生活が気に入っていた。