管理人のブラジル回想記

※実話を過去の日記に基づいて回想しております。

 

No59

 

悔しい事件から数日経った後も、僕の心の中には、多少の葛藤があった。

4/23の日記にはこう書いてある。

 

身体が小さいことで使ってもらえないんだったら…

 

トラウマとまではいかないが、悩んでいた。

 

その頃、アトランタオリンピック、ブラジル代表の強化のための試合が行われるということで、近所の仲間や、選手達と色々盛り上がっていた。

特に、

『誰がオーバーエイジ枠に入るのだろう…』

そんな話は、やっぱり盛り上がっていた。

 

南アフリカのA代表と、ブラジルオリンピック代表の親善試合が行われた。

南アフリカ、ケープタウンでの試合ということで、時差の関係から、試合は平日昼間の放送となった。

よく、ブラジルはサッカーが始まると、町中が閑散とするという。

前に、トヨタカップでの話もそうだったが、実際、フッチボウには熱い。

 

その日の練習も、午前のみで、午後はオフになった。

 

昼食後、街を歩くと、いつもと変わらない街の風景だった。

別にいつもと変わらない…そう思っていた。

 

しかし、試合開始30分前ぐらいだろうか?

どんどん店が閉まり始めた!

そして…試合開始15分前には、人通りも疎ら…。

 

僕らもテレビを見るために急いで帰ったのは言うまでもない…。

 

南アフリカはA代表、ブラジルはアトランタ用に、ヒバウド、ベベット、アウダイールを招集。

前半は、なんと南アフリカが2点をリードした。

 

そこからは凄かった…

ブラジルの猛攻…

サヴィオのドリブル、ヒバウドのゴールやスルーパス、そしてとどめはベベットのボレーシュート!

 

3−2、やっぱり王国は王国だった。

 

数ヶ月後、日本代表とアトランタオリンピックで対戦することになろうとは、これっぽっちも思っていなかったのは言うまでもない…。

 

正直、この時のブラジル代表の試合がきっかけで、僕の気持ちも吹っ切れた。

フッチボウが好き。

この気持ちは今でも変わらない。

身体の大きさとか、そんなことよりも大事なのは、フッチボウが好きか?ということだ。

 

今でも変わるわけがない。